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Walk With God Ministries

09 12月

マリヤのようになる (その1) マイク•ビクル(IHOP Kansas) 2019年12月9日


マリヤのようになる (その1)

 

マイクビクル(IHOP Kansas)

 

 

 クリスマスの物語は、御父がある女性を用いてどのようにご自分の息子を地上にもたらしたかを証しする驚くべき物語です。それは栄光に満ちており、御父がどのように私たちを導かれるのか、そして私たちがその導きにどのように応答すればよいのかを明確に示しています。

 

天使ガブリエルがマリアに「あなたはみもごって、救い主を産む」と告げたとき、マリアは主の導きを信頼して「はい」と答えました。神はこのような信頼した心からの応答をご自分の民の中に探し求めておられるのです。

 

クリスマスの物語を読むとき、私たちはただマリヤの決断の気高さを賞賛するだけであってはなりません。実にマリヤの人生は、私たちが一生を通して神の導きに正しく応答するように励ましてくれるお手本であり、それは困難な状況において特にそうなのです。

御使いのガブリエルは、入って来ると、マリヤに言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」(ルカ1:28)

 

ガブリエルがあなたに現れて、「あなたの人生はこのようにすばらしくなります」と宣言することを想像できますか? 神から特別の厚意を受けるということは、すばらしくすべてが祝福された人生を送るのだ、とあなたは思うのではないでしょうか。しかしながら、マリアが受けた栄光ある神の約束は、予期しなかった多くの苦しみを通りながり次第に解き明かされて行くのです。

 

マリアは一生のあいだ、ガブリエルの力強い言葉を忘れないで、神からの約束をしっかり心の中に持ち続けていなければなりませんでした。

 

マリヤに挨拶したあとガブリエルは、彼女が聖霊によってみごもり男の子、イエス、を産むと告げ、その子はすぐれた者となりいと高き方の子と呼ばれると言いました。

そしてイエスは、ダビデの王位を与えられ、永遠の治めるであろうと告げました。ガブリエルはイザヤが何百年も前に預言したことを伝えたのです。

 

イザヤ9:6 「ひとりのみどりごが、私たちのために生まれる。ひとりの男の子が、私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。」

マリヤはこの聖書の預言をよく知っていました。そして今ガブリエルが、まさに彼女こそがその救い主を産む者だと告げたのです。その時マリヤは恐れや疑いによって尻込みするのではなく、神がされると言われた栄光の約束に心から進んで応答したのです。彼女は神を信じたのです。

 

ガブリエルが最初にマリヤに言った「おめでとう Rejoice(喜びなさい)」という言葉は、実際に役立つ励ましの言葉であり、神の約束を常に心に抱いて人生を送る中で彼女がいつも心がけたことでした。それはこれから起ころうとすることに「一度だけ大喜びしなさい」というのではありません。

マリヤは、これから経験する多くの困難や人々受ける誤解の中で、自分の人生を必ず主が正しく導いてくださっていることを「常に喜び、常に信頼せよ」という命令をしっかりと握りしめている必要があったのです。困難の中でも神の約束を喜ぶことを選び取ることによって、マリヤの心は常に神の心と一つになり、それによって忍耐力を与えられ、信仰が成長していったのです。

 

厚意と逆境

 

神の厚意のもとにある人生とはどのようなものでしょうか?マリヤが思いもよらなかった様々な苦労を何十年にも渡って耐え忍んだことを私たちは見落としがちです。ガブリエルが言ったように、マリヤは聖霊によってみごもりました。神が共におられましたが、彼女はその時大変な恥辱を負うことになったのです。

 

ガブリエルの訪れの後、マリヤはユダヤから南に100マイル離れた村まで旅をし、そこでエリサべツと3ヶ月暮しました。そしてナザレの家に戻ったときには、彼女が妊娠していることは人々にわかったことでしょう。彼女はすでにヨセフと婚約をしていたのですから、これは大問題でした。

 

当時は、婚約を破棄するためには正式な離婚手続きが必要でした。もしマリヤが他の男と一緒であったのならば、石打ちの刑になるのが法律で決められていました。彼女は神によってみごもったと言いましたが、人々にはマリヤはひどく厚顔な嘘つきか、もしくは妄想家であると見えたに違いありません。

 

マリヤの婚約者であったヨセフは、非常に悩みました。うわさは近所に広まりました。30年以上経った時でさえ、マリヤの不品行のうわさはまだエルサレムでされていたのです。(ヨハネ8:41)

神が介入されマリヤの言葉は真実であると分かるまでは、ヨセフはマリヤとの関係を解消しようと考えていました。主はマリヤを非常に劇的な方法で用いられましたが、マリヤは自分が最も愛する人たちから恥辱と誤解を受けたのです。それのすべての経験を通して、マリヤの心は愛と信仰とへりくだりにおいて成長していったのです。

私たちが愛と信仰とへりくだりにおいて成長するのは、思いがない困難や神の約束の成就の思いがけない遅延を経験するときにも、神を信頼することをくり返し選び取ることによってなのです。

私たちが怖じ惑って肉で行動してしまいそうになるとき、立ち止まって「神よ、私はあなたの導きを信頼します。」と言うならば、私たちは自分の心を神の心と約束に一致させているのです。神の約束を信じて、困難な中でも信仰と感謝をもって応答するならば、私たちはマリヤと同じように喜ぶことができるのです。

 

このように自分の心を何千回も一致させるプロセスを通して、私たちは、愛と信仰とへりくだりにおいて少しずつ成長して行くのです。マリヤは人生の中でこのプロセスをくり返し行い、それによって主への愛に成熟し、主の正しい導きに対する確信に成熟して行ったのです。

マリヤはお産が間近になった時、人口調査のためにヨセフと共にベツレヘムへの辛い長旅に出掛けなければなりませんでした。そしてベツレヘムに着いたとき、彼女は産気づきましたが、宿がありませんでした。

彼女は汚い家畜小屋の中で出産のために苦しみ、生まれたばかりの愛する子を寝かせるには飼い葉おけしかありませんでした。天使ガブリエルは「神の厚意、祝福があなたに注がれている、その子は永遠に治める者となる」と告げたのですから、出産の時の環境はもう少し良くてもいいのではないかと、私ならば思ったことでしょう。

マリヤはすばらしい神の約束をガブリエルを通して与えられたあと、何ヶ月もひどい恥ずかしめを受けながらすごし、今はお産に適した場所も赤ちゃんを世話する場所も与えられなかったのです。

 

このようにマリヤは苦難を通らされましたが、イエスの誕生に際してはいくつかの超自然的な出来事が起こりました。イエスが生まれて間もなく、羊飼いたちが飼い葉おけの中の赤ちゃんを見るために興奮してやってきました。

それは天使が救い主が生まれて飼い葉おけの中に寝ていると彼らに告げたからです。彼らは天使の軍勢がマリヤの子の誕生を祝い神を称えているのを見たと、マリヤに告げました。

マリヤとヨセフがイエスを神にささげるためにエルサレムに行ったとき、シメオンとアンナがイエスの栄光ある身分を預言的に証言しました。その後、東方の博士たちはイエスを礼拝するために贈り物を携えてやってきました。

 

マリヤはガブリエルの訪問を受けてからずっと多くの患難に耐えてきたのですが、これら超自然的な出来事によてイエスに関する約束を確認することができ、神が本当に自分と共におられるのだという励ましを受けることができました。

 

これらのすばらしい主の約束を確認できる出来事があってからの人生は少しは楽になるかと、マリヤは期待したかもしれません。しかし確かに神はマリヤの人生に力強く働かれていましたが、それ以後も多くの困難や失望、忍耐させられることを彼女は経験せねばなりませんでした。(続く)


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