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01 12月

神はアメリカのクリスチャンの失敗を世界に示しておられる       坂 達也          2012年12月2日


神はアメリカのクリスチャンの失敗を世界に示しておられる

 

坂 達也

 

 

今回のアメリカの大統領選挙とその結果を見せることによって、神はアメリカのクリスチャンが持つ信仰の体質を露にし、さらに抜本的に信仰の本質そのものを問われたように思います。これはアメリカのクリスチャンだけの問題ではなく、全世界のクリスチャンに対する警告と戒めに他ならないと思います。

 

 

クリスチャンは指導者のために祈ることを忘れている

 

すべて造られたものは創造者の神の支配下にありますが、こと地球に関しては、その支配を神は人間に委ねたと言う基本的事実を忘れてはならないと思います。(創世記1:28)しかしそれはあくまで、人間が神のエイジェントとして管理責任を持っているということであって、総責任者はあくまで創造者の神ご自身です。そこで人間は、神の子供として、常に神に頼って、神の知恵で管理支配を実行するように造られているというのが聖書的事実(真理)です。

 

地球上におけるすべての管理責任を直接的には人間に任せている以上、神は、人間を無視して勝手に直接支配をなさいません。しかし人間自身の持つ能力と知恵は不完全で限られていますから、万能の神の知恵が絶対に必要です。それを承知の神は、人間に「上に立つ管理責任者に神の知恵が与えられるように、わたしに祈れ」と命令しています。そしてこの命令を知っているのは、聖書を信じるクリスチャンだけですから、クリスチャンにはそうする大きな責任があります。従って、これをわきまえたクリスチャンが祈れば祈るほど、神は「人間の許可と要請を受けて」責任管理者たちにそれぞれ一番よい、必要な「神の知恵」を自由に与えることが出来るのです。

 

 このことはクリスチャンが一応過半数を占めるアメリカにおいてだけ適用される「祈り」では勿論ありません。むしろ、日本のようにクリスチャンが全体の5%以下の国では、「この祈り」が、より一層必要かつ重要です。なぜなら、管理責任者がクリスチャンでなくとも、神はこの祈りを聞いて下さるからです。この人間の祈りに応えて神が指導者に知恵を与える「システム」は、被造物の管理責任において神と人間がうまく連携プレイ出来る、実にすばらしい神の知恵であると思います。

すなわち、僅か数パーセントであっても、クリスチャンが総意で「上に立つ責任者に神の知恵を与えて欲しい」と真剣に祈れば、神は喜んでその祈りに応え、クリスチャンでない政治家であっても神の知恵を授けることをなさるはずです。近来、世界中で偉大な指導者、政治家が出て来ない理由は、クリスチャンが「上に立つ人のために祈る」ことをしなくなったからではないでしょうか。

日本でも間も無く重要な選挙が行なわれます。神は、日本の僅かなクリスチャンが日本国のために今真剣に祈ることを期待しておられると信じます。クリスチャンが一致して祈り、投票し、その結果を感謝して、更に祈り続ければ、日本の国(の政治)は大きく変わると信じて疑いません。

 

 

アメリカのクリスチャンがしたこと

 

今回の大統領選挙で、神はアメリカのクリスチャン(教会)をテストされたと思います。クリスチャン有権者は、二人の候補者のどちらかに投票するか、或いは棄権するかの三つの選択肢がありました。一方の候補者である現役の大統領オバマ氏は、反キリスト、クリスチャン迫害者で、堕胎、同性結婚に賛成するという、聖書的には全くの「悪しき者」―リック・ジョイナー師が言う歴史上最悪の大統領です。しかもこの四年間の政治経済の実績は決して良くありません。それに対抗する共和党候補のロムニー氏は、異端と言われるモルモン教徒ですが、モラル的には神の基本的信条である同性結婚、堕胎に反対しています。神を愛し、聖書的な生き方をしようとしている人です。しかも今一番必要な経済に経験豊かなビジネスマンです。(この評価は個人差があるでしょうが)そして最後の選択肢は両者を共に嫌って棄権するかです。

 

日本のクリスチャンの皆さんは、もし投票するとすれば、どちらに投票しますか。恐らく「うーん」と考え込まれるかもしれません。アメリカの多くのクリスチャンがそうでした。結果的に見れば、今回の選挙で二千五百万人のエバンジェリカル・クリスチャンがオバマ氏に投票したと推定され、その上棄権した人が何百万人もいたと言うのです。従って今回はアメリカのクリスチャンの考え方と態度によって、事前の予想に反してオバマ再選が決まったと言えます。その大きな理由は、ロムニー氏がモルモン教徒であることに原因していると考えられます。それを嫌って、オバマを選んだか、あるいは投票を棄権したのではないでしょうか。

しかし棄権した人、あるいは、オバマ再選を選んだ人のどちらのクリスチャンもクリスチャンとして基本的な問題を残したのです。

 

 

プライドから来る偏見とさばく心

 

聖書をよく勉強しているクリスチャンなら「信仰の本質は愛であり、愛は赦すこと、人をさばかないことである」ということを知らない人はいないと思います。しかしそれは、教義上あるいは聖書の「頭の知識」として知っているのであって、実際にそれを心から実行している人は残念ながらかなり少ないと思います。

正直なところ、多くのクリスチャンは「異端」というレッテルを張られた信仰団体に対して、必要以上に神経過敏になっているように見受けます。自分はそうではないと思っていた私自身も、よく考えてみれば、モルモン教に対して偏見を持ち、頭から否定して「さばいていた」のです。そのことを今回ジョイナー師とジョーンズ師の対談から学び、本当に悔い改めました。その「さばいていた偏見」はどこから来ているのかと自問すれば「自分はキリストを信じているから、それ以外の人とは違う」という高慢さから人を見下していることに私は気が付かされたのです。

 

私はクリスチャンであると偉そうな顔をしてはいるが、本当に「キリスト者」と言って恥ずかしくない者になっているのか―と問われれば答えはノーであることに気付いたのです。

多くのクリスチャンはキリストの教えがどれ程厳しいものであるかを本当には自覚していないのです。一つの例を挙げれば、マタイ7:21-23で、イエスが「わたしに向かって、『主よ、主よ』と言う者がみな天の御国に入るのではなく、天におられるわたしの父のみこころを行う者が入るのです。」と言われたことです。主は続いて「その日には、大ぜいの者がわたしに言うでしょう。『主よ、主よ。私たちはあなたの名によって預言をし、あなたの名によって悪霊を追い出し、あなたの名によって奇蹟をたくさん行ったではありませんか。』しかし、その時、わたしは彼らにこう宣告します。『わたしはあなたがたを全然知らない。不法をなす者ども。わたしから離れて行け。』 と言われました。「預言をし、悪霊追い出しが出来て、奇跡をたくさん行なった」クリスチャンと言えば、相当年季の入ったリーダー格のクリスチャンではないでしょうか。その人を主は「不法をなす者ども」、すなわちクリスチャンではない者として「わたしから離れて行け。」とおっしゃるのです。

確かにベイビークリスチャンの時は、子どものように唯イエスを救い主と信じれば主は喜ばれます。しかし、十年二十年も経ったクリスチャンが、「業」をすることは憶えても、個人的に親しく主を知る関係に入らず、「キリストのような人格になる」霊的成熟が見られないようでは、上記のように厳しく「不法をなす者」と叱責されるとしたら、そのクリスチャンは果たしてモルモン教徒より上と言えるでしょうか。

愛の神である主は、キリストを救世主として見ていない「間違った教え」に騙されているが、神を愛し、聖書的な生き方をしようとしているモルモン教徒と、一方、キリストを信じると言うだけで、いつまで経っても弟子になろうとしない「なまぬるい」クリスチャンを比べて、本当にどう見ておられるでしょうか。恐らく主にとっては、大同小異、比較にも値しない、どちらも愛しておられ、どちらも同じように真の救いが必要な人たちとしか見ておられないと思います。私はそれに気が付いた時、自分だけはよいと言う高慢な態度に恥じ入りました。

 

アメリカのクリスチャンは、今回の選挙で大半以上が真のクリスチャンではないことがこれで判明したのです。主は敢えてクリスチャンが勝手に判断して投票することを許され、その結果がよく見えるようにされたのであると思います。今回オバマに投票した人、あるいは棄権したアメリカのクリスチャンが、もし皆主に喜ばれる真の成熟したクリスチャンであったとすれば、彼らはオバマに投票しなかったでしょう。又、棄権もしなかったはずです。すなわち、言い換えればかなりの差でロムニーが当選したはずです。

 

 

しかし主は偉大な計画を持っておられる

 

 

私たちの主は「すべてのことを働かせて益としてくださる」神ですから、今回の選挙結果も主はすばらしいご計画の一環として用いてくださると信じます。主は選挙が終わった後に、少なくとも二人の預言者にそのご計画を啓示されました。一人はリック・ジョイナー師、そしてもう一人はGOD TVを創立したアレック夫妻の夫人ウエンディー・アレック師を通してでした。この二人の預言は既にご報告の通りですが、それを要約すれば、

 

1.先ず第一に、主はアメリカのなまぬるいクリスチャンの実態をあばいて知らせ、それがアメリカの凋落の大きな原因の一つであることを示された。

2.神への信仰を基にして建国されたアメリカの背信と神離れは遂に来るところまで来た。もう人間の力では回復可能なティッピング・ポイントを超え、後は神の手に委ねるしかない。すなわち、神による「国全体のリバイバル」を祈り求める以外の方法はない。

3.そのためにはアメリカのクリスチャン(教会)が目覚め、心から悔い改めて主に祈り求めよ、と主は言われる。

4.そして再選したオバマ大統領の改心と救いを祈り、同時に大統領がすべての国政において主からの知恵を得るようにクリスチャンが一致して祈らねばならない。

5.そうすれば神は大統領に必要な知恵を与え、彼を通して国を回復する。

 

と言うことが二人の預言の主旨です。

 

神は曲がりなりにもクリスチャン国であるアメリカを捨てないと信じます。しかしこの国にはもっと厳しい裁きが来るでしょう。しかし、神の裁き(艱難)は、愛する者を懲らしめて立ち直されるために神が与える愛の鞭であることを忘れてはならないと思います。そこに希望があるのです。

リバイバルとは神がアダムを誕生させた最初の計画に返り、それをリバイブ回復させることであると信じます。それは地球上に、神の御心に従って、神の子イエス・キリストとそのからだである教会(私たち神の息子、娘)によって王国を打ち立てることに他なりません。それが私たちの地上でのデスティニーであると信じます。アメリカ合衆国の誕生もその一つの型でありましょう。そして世界にリバイバルを起こし、世界をキリストの王国として成就させる、最後のプロセスがいよいよ始まろうとしています。世界的リバイバルには世界を揺るがす大艱難が伴って来ます。そして真に悔い改めた、そのために準備されたクリスチャンの精鋭戦士だけが神に用いられて主と共に最後の勝利をもたらします。

 

多くの大悪人が、先ず悔い改め、厳しい試練を通して整えられ、大きく神に用いられる例はパウロだけでなく、この世に多く見られます。オバマ大統領もその一人となることを私たちは祈るようにと主が言われます。日本の皆様、アメリカで起こっていることは人事ではありません。ぜひ、アメリカのクリスチャンのために、アメリカのために、オバマ大統領のためにお祈りください。それによって日本にリバイバルが来ると私は信じて疑いません。(終り)

 

〔尚、このメッセージはハーザー誌へ寄稿した文章の原稿です。〕


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