WWGM

Walk With God Ministries

22 12月

クリスマスに際して   坂 達也   12月22日


クリスマスに際して

アメリカではクリスマスが近づくと、電球による建物の内外の飾り付けが盛大になされ、特に住宅地の夜景は実にほのぼのとしてきれいです。先日近くの老人ホームを訪れた時、入り口の側にきれいな飾り付けがしてありましたが、その中に「ノース・ポール(北極)はこちら」と書かれた1メーターあまりの矢印のサインが芝生の上にあざやかに電飾で浮き出ていました。

アメリカの多くの小さな子供たちは、サンタクロースの存在を本当に信じています。クリスマスが近づくとサンタに手紙を書いて郵便局に投函する子供が、恐らく毎年千人以上はいると思います。サンタは北極に住んでいると彼らは信じていますから、サンタ宛の手紙の住所は皆、ノース・ポールと書かれています。彼らはサンタに欲しいものと共に、クリスマスにしてもらいたいことを切々と訴える手紙を書くのです。

このような手紙が来ると郵便局では、その手紙を「死んだ手紙」つまり、行き所の無い手紙として集め、一定期間保管するそうですが、昔そのようなサンタへの手紙の内容が披露されて新聞に載り、私もそれを読んで子どもたちの純真な愛の思いに打たれた記憶があります。多くの子どもは自分のことより、周りの家族とか困った人をクリスマスに助けてやって欲しいという嘆願の気持ちをサンタに書くのです。

私たちが元住んでいたポートランドの郵便局に長年勤めて退職した親友からのメールによれば、最近四歳の女の子がサンタにではありませんが、天にいる神様に直接書いた「いじらしい神様へのお願いの手紙」が郵便局に届いたそうです。天国行きと書かれた住所の手紙ですから、これもサンタ宛と同じ「死んだ手紙」として処理されました。

その手紙の内容は、4歳のメレデスという名の女の子が、かわいがっていた14歳の老犬が死んで、その子は寂しさと悲しみの中からお母さんに頼んで天の神様に手紙を書いてもらいました。それには「天の神様、私の犬のアビーがそちらに行きましたが、写真を送りますので、見れば分かると思います。アビーはボール遊びが好きですから、どうぞ遊んでやって下さい。」と言うものでした。その手紙には差出人の住所と名前が書かれており、たくさんの切手がはってありました。
それからしばらくして金色の包み紙に包んだパッケージがメレデスの家に郵送されて来ました。中にはミスター・ロジャースの書いた「ペットが死んだら」という本と手紙が入っておりました。その手紙には見慣れない字で「メレデスちゃん、アビーは無事着きましたよ。写真を送ってもらったのですぐ分かった。もうアビーは病気ではなく元気で、あなたの犬であったことをとても感謝しています。わたしに手紙を書いてくれてありがとう。それにあなたに代わって手紙を書いてくれたあなたのやさしいお母さんにも感謝します。そんなすばらしいお母さんをあなたの為に特別に選んだのはわたしだよ。これからも毎日わたしはあなたのために一杯祝福を送るので、いつもわたしがあなたをどれ程愛しているか憶えていて下さい。 愛をもって。あなたの神から。」

私の郵便局出身の友人は、自分の元の職場である郵便局の「死んだ手紙」の部署に心あるクリスチャンが働いていることにいたく感激しておりました。

クリスマスと言えば、昨今はあまりにも世俗的になっていることは確かです。また教会の中では、「イエスの誕生が12月末と言うのはおかしい」とか「クリスマス・ツリーは異教の習慣だ」といってお祝いをしないクリスチャンもいます。私もそのような気持ちを少し持っていたのですが、最近自分のそのような批判的態度を悔い改めました。世の中の総てが、神の許しなくして何事も起らないのである以上、12月25日をイエス・キリストの誕生日とし、それをたとえ世俗的であっても、又クリスチャンでなくても、万人が贈り物を交換して大いに祝うようにされたのは神であり、神が許されたことであると思うのです。サンタクロースは本当にやさしい愛の天の父の心をあらわしていると思います。

アメリカ南部のあるクリスチャンが何十年とサンタクロースの役を買って出て、毎年クリスマス前になると札たばをたくさんかかえ、巷に出て行き、困っているような人に五十ドル、百ドル、二百ドルと言う現金の贈り物を与えていたそうですが、その人が亡くなったと言うニュースを二年ほど前に見ました。その人は小さい時貧しい境遇で育ちましたが、成人したある時、貧しい人がよいクリスマスを迎えることが出来るように助けたいと思い立って、決して経済的に豊かでない中からお金を貯めてはクリスマスにサンタになることを決意したのです。神はその人を大いに祝福し、やがてその人は大金持ちになりましたが、死ぬまでお金を貧しい人に配ることを続けたそうです。そして死に際にお金持ちの友人の手をとって自分のサンタの仕事を引き継いでもらいたいと頼んで死んで行きました。今はその後継者だけでなく、幾人かのサンタクロースが巷に現れ、いわゆる「年を越せない」ような貧しい人に思いがけない恵みを配って歩いています。又、貧しい子供たちにクリスマスの贈り物を与えるために多くの慈善団体、企業がきれいな包装紙で包んだプレゼントを山のように集めて、実際にサンタクロースの衣装を着けたサンタがそれを配るのは、アメリカの年末の街中で見られる美しい心温まる行事の一つです。

クリスマスはイエス様のご誕生をお祝いする日です。私たちが家族の誕生日をお祝いし、贈り物を送り、あるいはご馳走を用意してその人の誕生日をお祝いするのは世界中の習わしであると思います。そうであるならば、クリスマスには天におられる恵み豊かな父が、愛する私たち人間に大判振る舞いのプレゼントを与えて下さる以上に、私たち自身が誕生日を迎えるイエス様にこそお誕生日のお祝いのプレゼントをお送りすべきであると思います。そのイエス様に贈る最大のプレゼントは「人を赦す」ことではないでしょうか。下記にそのような贈り物を最近贈った人々をご紹介したいと思います。

先日コロラド州で銃の乱射で二人のYWAMの若者が殺されたニュースがありました。その事件が起った三日後に、殺された二人、フィリップ・クラウスさんとティファニー・ジョンソンさんの家族は、先ず犯人(その後自殺した)の叔父のフィル・アベータ牧師と会って和解し、その後犯人の両親、ロンとロレッタ・マーレーさん夫妻を訪ねて、お互いに手をとり、話し合い、いたわり合い、祈り合ってその犯人の家族を赦しました。

殺された犠牲者二人の家族はそれぞれ
Filed under: 未分類

Post a Comment