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02 10月

トッド・ベントレーが残した課題 真の使徒時代の黎明 10月2日


トッド・ベントレーが残した課題
          -真の使徒時代の黎明― 


  
この記事はハーサー誌11月号への原稿です。

     坂  達 也

ユダヤ暦の2008年は間もなく終わろうとしている。今年一年を振り返ってみて最も目立った「事件」の一つは、フロリダのレイクランドに起こった癒しのアウトポアリングではなかろうか。
 その中心人物は好むと好まざるにかかわらずトッド・ベントレーであった。彼が招かれたイグナイテッド・チャーチで、彼自身も予期しなかった嵐のような聖霊のアウトポアリングが起ったのが4月初めであったが、それも4ヶ月ほどであっという間に過ぎ去った。まるで大型の台風のようであった。大型台風は被害を与えるが、人々は「ベントレー」と言う名の台風が去った今、ベントレーが祝福の代わりに被害を与えたかのように、その後始末で騒いでいる感がするのは私だけであろうか。

今回の「ベントレー事件」で注目すべきことの一つは、6月23日にピ-ター・ワグナーの取り持ちと司会により、ベントレーが三人の使徒的監督者の下につくと同時に、レイクランドにおける癒しのリバイバルの伝道者として公に按手・任命されたことであろう。しかしこの任命式の後、多くの人々、中でも自分と関係している使徒たちからの反対と批判を受けたピーター・ワグナーは、特にトッドの別居・離婚発表があった後において噴出した多くの抗議に答える形で、8月25日に一つの声明文を発表した。

 彼はその声明文の冒頭で、ベントレーのレイクランドのアウトポアリング第一部は終わり、その後ストレーダー牧師によりアウトポアリング第二部が始まりうまく行っていることを強調した。(確かにそれは事実のようであり、主の御名をたたえたい。)しかしその書き方には、ベントレーをまるで悪臭のする汚物のように見て、早くそれに蓋をし過去のものとして葬りたいと言う気持ちがありありと見受けられた。そしてピーターは、トッドに「うそつき」で「人を惑わす男」と言うレッテルを貼り、実際に彼自身も「だまされた」と言う。私はこの書き方から、彼が使徒と呼び合う同僚たちから、どれほど大きなプレッシャーをかけられているかが分かって気の毒に思った。

 彼は今回、神からトッドを使徒的にalign(整列・参加させる)せよと言われる御声を聞いて、自分は気が進まなかったがそれに従ったと言う。そして彼はチェ・アン、ビル・ジョンソン、ジョン・アーノットの三人の使徒(リバイバル・アライアンス)の下にトッドをつけることを提唱し、それを正式に司会者として発表した。私は彼のしたことは正しいと信じ、その点では彼を全面的に擁護したい。しかし、腑に落ちないのは、彼が信仰でトッドのミニストリーを使徒的な仕事としてその権威の下に入れる儀式の長を務めながら、実は、私は元々トッドをエンドース(支持)していないとか、トッドのミニストリーに対する興味は薄かったと、なぜ言うのかと言う点である。要するに彼の手紙は、使徒団体のリーダーとして自分のしたことの正当性を弁解し、反対者に対しての言い訳をしているに過ぎないような気がする。

 ピーターは今回自分がやるべきことをしたのでレイクランドの秩序が回復し、トッドもこれから3人の監督の下でカンセリングが始まることを自分(たち)の功績として誇ったが、私は確かにそれを認める。そして彼は、自分はリスク・テーカーであると言い、今まで1970年以来18人以上の著名なリーダーを自分の名声を賭ける危険を犯して支持したり、パートナーとなったり、あるいは使徒的にアラインして来たと説明する。その結果72%(13人)は勝利者となったが、17%、すなわち、トッドを含む3人がloser敗北者となった、そして残りの二人は勝者敗者のどっちともつかない人であったと言う言い方をして、トッドにはっきり敗北者と言う焼印を押した。彼は今回のトッドの件でピーターの団体に所属する人のうち、ピーターと係わり合いがあると思われることを恐れて数人が脱退し、多くの人が今も自分のやったことに憤慨していると言い、自分はそうなる危険を冒してまでもトッドを使徒的権威の下につけたと言いたいのであろう。ちなみに彼はICAと言う500人の使徒が所属すると言う世界最大級の使徒団体の議長を長年務め、現代における使徒のムーブメントの最も著名な世界的リーダーである。

  しかし私が驚いたことは、彼は、初めから終わりまでトッドの罪を責めてはいても、使徒的指導者としてトッドをかばう、あわれむ言葉は一つもないと言う事実である。就いてはこの際、私はピーターに使徒とはどんな人で、どんな役割を持つのか、その根本的な考え方を聞いてみたい。何故なら、私にとって使徒とは「主の直々の弟子」として主が選んで立て、個人的に主と親しい関係に入り、「真にキリストに似た者」となり、パウロのように「私に見習いなさい」と堂々と言える人であると信じるからだ。つまり使徒としての最優先の資格は、先ずキリストの愛に満ちた人で、常に父の御心を知り、主と同じ思いとあわれみを持って人を指導し、育て上げる人であるはずだ。
 
 次に、使徒は主が選んで用い、主の力と栄光を発揮できる人でなければならない。その点、トッドが主から選ばれた器で、聖霊のアウトポアリングによる力を受け、大いなる癒しを顕してイエスの証人になると言う、現代においてはまれな使徒としての重要な素質(資格)を持っていることをピーターは全く認めていないようだ。使徒とは、単に組織を作り上げたり、施政方針を決めたり、大局的に指図することだけがその職務ではないのである。

 さて、今回の「トッド事件」で私が気付いたことの一つは、6月23日の式で壇上に並んだ参列者の一人であったリック・ジョイナーが、ワグナー・グループのしていることを尊重して決して批判はしていないけれども、その式の内容を説明する際に一言も「使徒」「使徒的アラインメント」と言う言葉を使っていないことである。私の知る限り、彼は人から使徒と呼ばれても自分からは使徒であるとは言っていない。

ここで、9月19日にボブ・ジョーンズ夫妻とジェフ・ジェンセンから「主は2012年までに終末における真の使徒たちを立て、真の使徒組織が確立される」と言う重要な預言が発表されたことに触れたい。新約聖書では教会に五役者が立てられるとはっきり書かれているが、初代教会以来、特に終末の現在においては最も必要で重要な使徒職が未だ確立

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