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27 7月

世界経済の行方と御国の教会   坂 達也  7月27日


世界経済の行方と御国の教会
                                             坂  達 也


今回の日本旅行で私はアメリカの経済の厳しい現況を報告しつつ、この世の経済と神の経済がどのように違うかに言及させていただきました。2007年秋に始まった世界的経済不況は未だに混沌としております。2009年の最初の四半期の深刻さに比べ、第二四半期のデータの幾つかがほんの僅か持ち直したのを見て、ある人たちは、今年の秋には回復の兆しが出ると言う楽観的な見方を表明していますが、私は今回の世界経済の「揺り動かし」はもっと抜本的なものであり、神はこれから終末に向けて、この世をもっと悪くされるご計画ではないかと申し上げました。
「いなご、ばった、食い荒らすいなご、かみつくいなご、わたしがあなたがたの間に送った大軍勢」とヨエル書2:25に書かれていますから、この世を悪くするための経済不況を送られたのも主であっておかしくないはずです。

さて、マタイ5:13でイエスは、「あなたがたは地の塩である。だが、塩に塩気がなくなれば、その塩は何によって塩味が付けられよう。もはや、何の役にも立たず、外に投げ捨てられ、人々に踏みつけられるだけである。」と言われました。

 私たちクリスチャンはこの世において「地の塩」「世の光」でなければならないとイエスは強調されます。今ほどそれが重要な時代はないと思います。上記の御言葉は主が山上の垂訓として語られた一連の教えの一つですが、イエスは明らかにこれ等の教えを「御国」の観点から話されているのであって、単なる宗教的な戒めとしてだけ受け取ってはならないと思います。
箴言22:2に「富む者と貧しい者とは互いに出会う。これらすべてを造られたのは主である。」とありますが、「富む者と貧しい者とは互いに出会う」は、まさにこの世の経済を表していないでしょうか。主はご自身が造られた人間が住む「この世全体の経済」において、クリスチャンが腐敗を防ぐ塩としての役割を務め、又この世の中の総ての面で「よい味を付ける」役目を果たさねばならないと戒めておられるのです。つまり、私たちクリスチャンはあくまでこの世における「神の国」の忠実なる番人であり、この世を御国に変えるために選ばれ立てられていると言うことです。


教会(クリスチャン)が御国の意識を明確に持つ時代が来た

そもそも、イエスは「悔い改めなさい。天の御国が近づいたから。」(マタイ4:17)と言われて宣教を開始されました。それから二千年の月日が経過し、終末が刻々と迫って来ています。私たちがそれを認めようと認めまいとにかかわらず、本当に天の御国が待ったなしに近づいて来ているのです。そしてイエスは「もしあなたがたの義が、律法学者やパリサイ人の義にまさるものでないなら、あなたがたは決して天の御国に、はいれません。」(マタイ5:20)と大変な警告をされています。
又イエスは、「神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。」(マタイ6:33)とも言われました。

律法学者やパリサイ人は神の国を意識した民のリーダーであったでしょうか。そうではありませんでした。それでは、私たち教会は天の御国を常に意識して教会が積極的に地域社会に密接して来たでしょうか。ここにおいて主が言われる「御国」を意識しての布教活動をしているかどうかが問われていると思います。

アメリカは名ばかりのクリスチャン国ではあっても、一つ良いことを挙げれば、さすが年長の民主主義国家だけあって、国民の政治への関心が高いことです。クリスチャンとして「あなたがたは地の塩である。だが、塩に塩気がなくなれば、その塩は何によって塩味が付けられよう。」を意識しているのでしょうか「民の声」が政治に密着して国の政治を動かしていることを感じます。今特にそれを感じます。

選挙を通じ、又就任当時にあれほど人気のあったオバマ大統領の人気が、就任6ヶ月にしてこのところ陰りが出て来ました。まさに「ハネムーンは終わった」ようです。
ある世論調査によれば、今次の大統領選挙を行うとすれば、民主党はオバマ、それに対抗して共和党は前に候補の一人で経済に強いと見られていたロムニーが争うとすれば、あなたはどちらに投票するか―――結果は何と45%対45%、互角と言う数字が出たのです。あれだけ熱狂的に支持されたオバマ大統領がです。これには少々驚きました。そして今聞いたばかりのニュースですが、オバマ大統領への世論の評価が最高時68%だったものが、初めて過半数を割り、49%に落ちたと報道されました。

アメリカの国民は当然ながら自国の経済に関しては敏感です。オバマ大統領の景気刺激策が多大な税金を使うばかりで国民はその効果に疑問を持ち始めたこと、特に高い失業率が下がる気配がないことに国民は失望し始め、先行きに不安と焦りを感じ始めています。
特に国民医療保険制度の法案を両院で強引に可決しようとする大統領への反発は共和党だけでなく、民主党側の人たちの中にも少なからず出て来ております。
そもそもこの法案は1000ページ余りと言う膨大且つ複雑極まる内容で、この法案全部に眼を通した議員はいないと言われます。よく読むと問題だらけ疑問だらけであり、それを指摘する人たちの中には、数多くのクリスチャン(あるいはその団体)がいます。彼らの多くはTV、ラジオ、インターネット等を通じて「塩」としての声と警告を発しているのです。又、アメリカには一日中流しているニュース専門チャンネル(例えばCNN)、あるいはニュースとその解説だけをしているテレビ局(例えばFOX)がいくつもありますが、(そう云えば日本に来て気が付くことは、日本にはそのような専門チャンネルがほとんど見当たらないことです。)多くのアメリカ市民はそのような情報を得ることによって、本当に反対、あるいは危機を感じる時に、それぞれ自分の地区の議員に直接手紙とかメールを書いて抗議しますから政治に国民の声が如実に反映します。今は国民の緊張した切実な声が世論調査に跳ね返って表れ始めたのです。
これは蛇足ですが、アメリカはクリスチャンを無視して選挙には勝てません。大統領候補は、日曜日ともなれば聖書を持って夫婦そろって教会に行く姿を演出してメデイアのカメラに収まりたがり、自分は教会に行くことを強調します。クリントンもオバマも例外ではありませんでした。
 
さて、政治と経済は切っても切れない関係にあります。経済とは英語で「economy」ですが、その語源はギリシャ語の「oikonomia」であると言われ、その意味は「家をよく治め管理すること」つまり「家政」です。
私たちは神の財産、神の家の管理人と言われる通り、神の財産とは神の創造物総てを含む訳ですから、私たちクリスチャンは、たとえこの世の政治経済であろうと、あるいは環境問題であろうと、総ての面においては神の良き管理人として「塩」の機能を十分に発揮することを神は要求しておられます。

 イエスは会堂にも行きましたが、多くの時間を費やして町から町を歩き、人々と接し人々の悩みを聞かれました。従ってイエスの御国と言われる考え方には、私たちクリスチャンが社会の営みの総てに関心を示すだけでなく、積極的に町に出て行って王であるキリストの代表者として社会と深く関わり合って行くことが基本的な条件(姿勢)であるのです。

私たち御国の教会(クリスチャン)の目標は「この世の国は私たちの主およびそのキリストのものとなった。主は永遠に支配される。」(黙示録11:15)にあるのですから、クリスチャンはパリサイ人的宗教学者であるよりも、むしろ町の経済学者となり、その実践者/実業家であるべきです。そのためには教会は具体的にどうすればよいのでしょうか。

 
教会が光輝いて世を救う

 教会は社会の縮図ですから、色々な職業の人が集まります。中には新しく事業をしたいと言う人もいるでしょうし、子育て専業の人も大勢います。オバマ大統領は「チェンジ」と言う言葉をスローガンとしてよく使いましたが、私たちこそ考え方を御国のそれにチェンジすべきです。
「御国」とはイエス・キリストが王である国なのですから、総てのクリスチャンは自分の仕事に文字通り王が直接関わり合っていただくべきであると言うことが出来ます。
私は今回の旅行で、イエスと私たちが50/50の合弁会社を設立すべきであることを例を以って提案しました。よくよく考えてみれば、この共同経営の姿こそがこの世において主と私たちの正しい関係であると思います。

私たちは契約社会に住んでおりますが、実はクリスチャンこそ新約と言うれっきとした個人契約をキリストと結んでいることを忘れてはなりません。それを具体的に表したのが株の持合い50/50の共同経営契約です。そして社長CEOはイエス・キリストです。この契約においてはイエスも私たちも総ての経営計画と実行に先立って「合意」あるいは「上司(主)の命令に従う」ことが必要です。そのためには毎日密接な「打ち合わせ」と「話し合い」をすることも一般の会社とか公官庁組織と同じです。

新しく事業をしたい人は主に共同経営の社長になってもらい、何を、どのように事業とするかを話し合わねばなりません。必要な資本金とか「コネ」は社長に任せます。そして毎日、すべきことをあなたが社長と打ち合わせしながら実行して行けば、必ず事業は成功し「儲かり」ます。そしてその「利益」は社長と折半出来るのです。

このやり方は既に教会が従事して来た各種の学校経営にも当てはめることが出来るはずです。保育・幼稚園とか学校経営は財政的に苦しいところが多いと聞きますが、その苦しい経営状態に、最も優れた経営者であられる主イエスに直接参加していただくことによって経営の健全化と豊かな「利潤」を得て、クリスチャン教育の一層の充実・拡大を目指して何も悪いことはないはずです。
教会の総ての人が、クリスチャン個人として、あるいは教会(法人)としてこの主との「合弁会社方式」を取り入れるならば、地方教会の経済は大いに祝福され「御国」の発展に大きく貢献することが聖書で見事に保証されています。

「もし、あなたがあなたの神、主の(社長の)声に聞き従うならば、このもろもろの祝福はあなたに臨み、あなたに及ぶであろう。 あなたは町の内でも祝福され、畑でも祝福されるであろう。 またあなたの身から生れるもの、地に産する物、家畜の産むもの、すなわち牛の子、羊の子は祝福されるであろう。 またあなたのかごと、こねばちは祝福されるであろう。あなたは、はいるにも祝福され、出るにも祝福されるであろう。 敵が起ってあなたを攻める時は、主はあなたにそれを撃ち敗らせられるであろう。…… 主は命じて祝福をあなたの倉と、あなたの手のすべてのわざにくだし、あなたの神、主が賜わる地であなたを祝福されるであろう。…… 主はその宝の蔵である天をあなたのために開いて、雨を季節にしたがってあなたの地に降らせ、あなたの手のすべてのわざを祝福されるであろう。あなたは多くの国民に貸すようになり、借りることはないであろう。 主はあなたをかしらとならせ、尾とはならせられないであろう。あなたはただ栄えて衰えることはないであろう。きょう、わたしが命じるあなたの神、主の戒めに聞き従って、これを守り行うならば、あなたは必ずこのようになるであろう。」(申命記28:2-13)[アンダーラインの部分は私が強調したいところです。主の「御声を聞く」ことの重要性がよくご理解いただけると思います。]

私たちが主とこの共同経営方式を取り入れて実践するなら、先ずあなたの地域社会があなたの「成功ぶり(実り)」とその輝きに気が付いて皆が寄って来るようになるでしょう。そしてあなたのしていることが社会にすばらしい「モデル・ケース」を提供し、主の栄光をより輝かすことになります。

ちなみに、この世の中の職種を政治、経済(ビジネス)、社会福祉、教育、娯楽の五つに大別するとすれば、今回の旅行を通して各地で、政治を除いた少なくとも四つの分野で牧師/教会が社会に今本格的に出て行こうとしている動きを見聞きすることが出来ました。

*クリスチャン企業が数は少ないながら全国的に出て来つつある。
*教育面で従来からあった幼稚園、小中学校(ホーム・スクールを含め)学童保育、聖書学校等のクリスチャン教育の拡張に教会が積極的に乗り出している。
*地域社会での家族の問題へのカウンセリング活動:例えば青森市にあるジョイフル・チャペル教会と渋谷牧師は、教会活動とは別に「ファミリー・リカバリー・センター」と言う家族の問題への深いカウンセリングに乗り出しており、その活動が地域の人々に知られ始めている。
*社会福祉関係で教会がナーシング・ホーム(老人)とかデイケア・センターの経営に乗り出した。
*冠婚葬祭を通して社会に進出。特に結婚式の司式をする牧師は多いが、中に司式をした総てのカップルを信仰に導いたと言う牧

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