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Walk With God Ministries


02 10月

トッド・ベントレーが残した課題 真の使徒時代の黎明 10月2日


トッド・ベントレーが残した課題
          -真の使徒時代の黎明― 


  
この記事はハーサー誌11月号への原稿です。

     坂  達 也

ユダヤ暦の2008年は間もなく終わろうとしている。今年一年を振り返ってみて最も目立った「事件」の一つは、フロリダのレイクランドに起こった癒しのアウトポアリングではなかろうか。
 その中心人物は好むと好まざるにかかわらずトッド・ベントレーであった。彼が招かれたイグナイテッド・チャーチで、彼自身も予期しなかった嵐のような聖霊のアウトポアリングが起ったのが4月初めであったが、それも4ヶ月ほどであっという間に過ぎ去った。まるで大型の台風のようであった。大型台風は被害を与えるが、人々は「ベントレー」と言う名の台風が去った今、ベントレーが祝福の代わりに被害を与えたかのように、その後始末で騒いでいる感がするのは私だけであろうか。

今回の「ベントレー事件」で注目すべきことの一つは、6月23日にピ-ター・ワグナーの取り持ちと司会により、ベントレーが三人の使徒的監督者の下につくと同時に、レイクランドにおける癒しのリバイバルの伝道者として公に按手・任命されたことであろう。しかしこの任命式の後、多くの人々、中でも自分と関係している使徒たちからの反対と批判を受けたピーター・ワグナーは、特にトッドの別居・離婚発表があった後において噴出した多くの抗議に答える形で、8月25日に一つの声明文を発表した。

 彼はその声明文の冒頭で、ベントレーのレイクランドのアウトポアリング第一部は終わり、その後ストレーダー牧師によりアウトポアリング第二部が始まりうまく行っていることを強調した。(確かにそれは事実のようであり、主の御名をたたえたい。)しかしその書き方には、ベントレーをまるで悪臭のする汚物のように見て、早くそれに蓋をし過去のものとして葬りたいと言う気持ちがありありと見受けられた。そしてピーターは、トッドに「うそつき」で「人を惑わす男」と言うレッテルを貼り、実際に彼自身も「だまされた」と言う。私はこの書き方から、彼が使徒と呼び合う同僚たちから、どれほど大きなプレッシャーをかけられているかが分かって気の毒に思った。

 彼は今回、神からトッドを使徒的にalign(整列・参加させる)せよと言われる御声を聞いて、自分は気が進まなかったがそれに従ったと言う。そして彼はチェ・アン、ビル・ジョンソン、ジョン・アーノットの三人の使徒(リバイバル・アライアンス)の下にトッドをつけることを提唱し、それを正式に司会者として発表した。私は彼のしたことは正しいと信じ、その点では彼を全面的に擁護したい。しかし、腑に落ちないのは、彼が信仰でトッドのミニストリーを使徒的な仕事としてその権威の下に入れる儀式の長を務めながら、実は、私は元々トッドをエンドース(支持)していないとか、トッドのミニストリーに対する興味は薄かったと、なぜ言うのかと言う点である。要するに彼の手紙は、使徒団体のリーダーとして自分のしたことの正当性を弁解し、反対者に対しての言い訳をしているに過ぎないような気がする。

 ピーターは今回自分がやるべきことをしたのでレイクランドの秩序が回復し、トッドもこれから3人の監督の下でカンセリングが始まることを自分(たち)の功績として誇ったが、私は確かにそれを認める。そして彼は、自分はリスク・テーカーであると言い、今まで1970年以来18人以上の著名なリーダーを自分の名声を賭ける危険を犯して支持したり、パートナーとなったり、あるいは使徒的にアラインして来たと説明する。その結果72%(13人)は勝利者となったが、17%、すなわち、トッドを含む3人がloser敗北者となった、そして残りの二人は勝者敗者のどっちともつかない人であったと言う言い方をして、トッドにはっきり敗北者と言う焼印を押した。彼は今回のトッドの件でピーターの団体に所属する人のうち、ピーターと係わり合いがあると思われることを恐れて数人が脱退し、多くの人が今も自分のやったことに憤慨していると言い、自分はそうなる危険を冒してまでもトッドを使徒的権威の下につけたと言いたいのであろう。ちなみに彼はICAと言う500人の使徒が所属すると言う世界最大級の使徒団体の議長を長年務め、現代における使徒のムーブメントの最も著名な世界的リーダーである。

  しかし私が驚いたことは、彼は、初めから終わりまでトッドの罪を責めてはいても、使徒的指導者としてトッドをかばう、あわれむ言葉は一つもないと言う事実である。就いてはこの際、私はピーターに使徒とはどんな人で、どんな役割を持つのか、その根本的な考え方を聞いてみたい。何故なら、私にとって使徒とは「主の直々の弟子」として主が選んで立て、個人的に主と親しい関係に入り、「真にキリストに似た者」となり、パウロのように「私に見習いなさい」と堂々と言える人であると信じるからだ。つまり使徒としての最優先の資格は、先ずキリストの愛に満ちた人で、常に父の御心を知り、主と同じ思いとあわれみを持って人を指導し、育て上げる人であるはずだ。
 
 次に、使徒は主が選んで用い、主の力と栄光を発揮できる人でなければならない。その点、トッドが主から選ばれた器で、聖霊のアウトポアリングによる力を受け、大いなる癒しを顕してイエスの証人になると言う、現代においてはまれな使徒としての重要な素質(資格)を持っていることをピーターは全く認めていないようだ。使徒とは、単に組織を作り上げたり、施政方針を決めたり、大局的に指図することだけがその職務ではないのである。

 さて、今回の「トッド事件」で私が気付いたことの一つは、6月23日の式で壇上に並んだ参列者の一人であったリック・ジョイナーが、ワグナー・グループのしていることを尊重して決して批判はしていないけれども、その式の内容を説明する際に一言も「使徒」「使徒的アラインメント」と言う言葉を使っていないことである。私の知る限り、彼は人から使徒と呼ばれても自分からは使徒であるとは言っていない。

ここで、9月19日にボブ・ジョーンズ夫妻とジェフ・ジェンセンから「主は2012年までに終末における真の使徒たちを立て、真の使徒組織が確立される」と言う重要な預言が発表されたことに触れたい。新約聖書では教会に五役者が立てられるとはっきり書かれているが、初代教会以来、特に終末の現在においては最も必要で重要な使徒職が未だ確立
02 09月

現在のリバイバルの歴史と将来 リック・ジョイナー 9月2日


現在のリバイバルの歴史と将来 ― パート8

リック・ジョイナー

      

しるしと不思議の拡大

過去十六年間にモーニングスター・ミニストリーでは多くの超自然的なことが起こりましたが、アウトポアリングが始まってからのこの十六週間には、それよりもっと多くの癒し、奇跡、しるしが起こりました。私たちは毎日主への畏敬の念に満ちて過ごしています。そして今私たちが新しいレベルの霊的領域に入ったことは間違いありません。この「新しい始まり」は、実は「いにしえの道」に戻ることです。即ち、一世紀の教会が、そこからそれてしまうまでは歩いていた命の道です。

この地上で、主を知り、その主のすばらしい御業を見ることができる程すばらしいことはありません。今は真に奇跡と不思議の時代です。〇八年八月八日の集会とか、あるいは私たちの毎夜の集会で主がなさる御業のすばらしを目の当たりにするとき、主は私たちに、まだこれからもっとすばらしいことが起ることに期待せよと言われているようです。私たちは(リバイバルが)未だ生まれるのを見ていませんが、今経験していることは霊的な意味で、生まれる前に来る産みの苦しみの最後の陣痛です。それは単にモーニングスターとかレイクランドのアウトポアリングだけではなく、もっとずっと大きい、真のリバイバルがアメリカにやって来つつあるということです。

これはまさに終末の収穫の始まりであり、私たちがその中で用いられるためには、これから何が起ころうとしているのかが分かる明確な眺望図を持つ必要があります。今地上にいる神の民は、全員が達成すべき重要な召しを神から受けています。 それ故にアウトポアリングが始まった当初から私たちのミニストリーが目指した目標は、ここへ来る人々がここから帰ったとき、自分の家族、教会、地域社会の中に癒しや奇跡を解き放つことができるように整えることでした。

二〇〇八年八月八日のタッド・ベントレー のミニストリー

八月八日にタッド・ベントレーを迎えて集会を開くことを、私たちは大いに期待し待ち望みました。タッドは最近では他に例が無いほど教会を興奮させました。彼に対する評価は中間がなく最高か最悪かのどちらかでした。タッドが来るというニュースはただちに前代未聞の興奮(期待)と脅威を私たちに感じさせました。脅威を感じたことは、かえってタッドを呼ぶのが主の御こころであるという確信を私たちに与え、私たちはさらに励まされました。しかし、脅威は真剣に受け止めねばならないことなので、私たちは神の動きに備えるとともに、敵からの攻撃にも備えました。これは皆さんもすでに学ばれたことと思いますが、神の動きが大きければ大きいほど、通常、敵の攻撃も激しいのです。

食べ物の屋台や様々な展示のテント、本屋などが朝早くから準備されました。集会は午後五時からにもかかわらず、朝九時すぎには人々が集まり始め、正午にはかなりの人数となり、よい天気とお祭り気分を皆楽しんでいました。
 集会が始まると主の臨在が濃厚で、私たちの集会でよく起こることなのですが、多くの人が霊的目を開かれ、霊の領域のものが見えるようになりました。人々のエネルギーと情熱を見て、大変励まされました。座席は十分にあったのですが、何千人もの人が五時間の集会の間、興奮してずっと立ち続けていました。

タッドを私はもう何年にも亘って知っています。彼は私たちの集会のゲスト・スピーカーとして来てくれましたし、私も彼のカンファレンスで何回もメッセージをしました。しかし、彼はこの夜、私が知っている限りで最も油そそぎを受けていました。彼もこのように強い油注ぎを受けるのは久しぶりだと言っていました。彼のメッセージは油注がれ、また非常に深いものでした。癒しのミニストリーもパワフルであり、多くの人々(私たちが個人的に知っている人たちもいました)が癒されました。聖書で「著しいしるし」と呼んでいるような奇跡もありました。(使徒行伝4:16参照) 集会後、私たちのチームや私が話をした人全員が、彼らが期待した以上のことが起こったと感動していました。疑いもなく神はこの集会の上に、預言的なすばらしい微笑を与えてくださったのです。この集会のDVDは教会の古典となることでしょう。

タッド・ベントレーの個人的問題

タッドが個人的な危機に面していたことを、今回彼と会う前日まで私は知りませんでした。水曜日の夜、彼が到着してすぐ、彼は自分の個人的な問題、特に最近妻と別居したことについて話がしたいと申し出ました。 タッドの話し方は自分を正当化しようとするものではなく、私にすべてを話して、翌日の集会で彼が話すのをキャンセルした方がいいならば、そうして欲しいということでした。私は彼のこの態度を心からうれしく思いました。
私は今でも彼らの別居の全貌を知らないのですが、彼が不倫を犯したのか、あるいは彼が誰か別の女性に愛情を感じているので問題を起したのかということは訊ねました。彼は不倫を犯したことはないこと、また、「他の女性」も存在しないと言いました。タッドのミニストリーのリーダーたちとも私は話したのですが、彼らもタッドの結婚の問題を非常に悲しんではいましたが、タッドが今までに不道徳な関係を持ったことはないことを確証してくれました。

タッド夫妻の夫婦関係に問題があることは、この数年多くの者が知るところでした。どちらかを責めるというほど詳しい事情は知らないのですが、私はタッドという人間をかなりよく知っております。彼のような人と結婚しているというのは、譬えてみれば、ハリケーンと鎖でつながれているようなものに違いありません。タッドに比べれば、あの激しいマイク・ビクルでもおっとりしているように見えます。タッドは使徒ペテロに非常に似ていると思います。ペテロの気性は彼の信仰を著しいものにしましたが、それと同時に大きな失敗をも犯させました。タッドはこれからの時代に台頭してこようとしている「激しい世代」の最も極端な表れです。

好むと好まざるとにかかわらず、霊的に最高の功績を挙げる人というのは、往々にしてこのような性格を持つものであり、それゆえに大きな失敗をも犯してしまいます。ですからタッドに問題があることを聞いても、私は少しも驚きませんでした。それ以後もう少し詳しい事情を知りましたが、それでも私はショックを受けていません。勿論それは無視できない問題であり、悔い改めと方向転換によって解決せねばならないことです。私たちは皆、彼のために勝利とブレークス
02 09月

トッド・ベントリーへの批判噴出に対して思う  坂   達 也 9月2日 


トッド・ベントリーへの批判噴出に対して思う


                           坂   達 也         
                  
今トッドに対して喧々轟々の批判とかコメントが噴出している。トッドが奥さんと別居したと言う公式声明文の外に「既に離婚の手続きを始めた」と言う人もある。実は私も本当のところはよく分からない。その点、私は基本的にリック・ジョイナーの考え方に同感である。(ジョイナーの別文「現在のリバイバルの歴史と将来 パート8」参照) トッドは今総てのミニストリーから離れ、謹慎中の身であるが、自分の「間違い・至らなさ」を充分認めていると言う。
こう言う事の成り行きの後は、往々にして極端な批判に傾く懸念があるので、そのバランスを取る意味で、私は少しばかりトッドを弁護してみることにした。同時にトッドを批判する人に「気をつけてものを言われよ」と重々に警告したいのである。

第一は、神が最後に「ヨルダン川を渡らせる」人たちは若者であることを思い出していただきたい。ボブ・ジョーンズとトッドは二五歳から四0歳を「その若者たち」としたが、この年齢の範囲をとやかく言うのは別にして、少なくとも三二歳のトッドは「ヨルダンを渡る」年齢に属する人で、そのリーダー格の一人として神が立てられた若者なのだ。
一方批判する人たちのほとんどが四〇歳以上の「年寄り」であることに私は気がついた。その点私は、今回のことを通して両方の年代層が学ぶように、神は敢えてトッドがこうなることを許されたように思うのである。それは、若者に対しての警告であると共に、年寄りに対してはもっと厳しい警告を発せられたような気がする。年寄りは放っておいても「小言こうべい」になりがちで、年寄りに若者のあらが目立つのは当たり前である。それだけに年寄りは、言いたいことを我慢し、そのエネルギーを若者を援護し建て上げる方に使って行かねばならない。そうしない年寄りは皆ヨルダンを渡れないと危惧する。その昔年寄りの中でヨルダンを渡ったのはヨシュアとカレブ、僅か二人だけであったことを今一度肝に銘じるべきではなかろうか。今回神からテストを受けているのは、実は年寄りたちであるように私は思う。

第二に、聖書には欠点のない人はほとんど出て来ないことを指摘したい。中でも神が最も愛する人間の一人はヤコブであったことを思い出していただきたい。そのヤコブは双子の兄を押しのけ、母親とぐるになって、親父をたぶらかせて長子の権利と祝福をうばい取った男である。まさにヤコブと言う名の通り「策略で人を押しのける人」であったのだ。もし彼が今の世に生きていたら、人々は何と彼を批判するか、私は考えただけで身震いがする。そのヤコブの良さは、どんなことをしてでも神の祝福を得たいと言う神への愛と情熱に燃えた男であったことだ。ジョイナーはトッドをペテロに似ていると言ったが、私は、トッドはヤコブにも似ていると思う。
しかし策謀家のヤコブも自分の名前と性格がいやで変えてもらいたかったに違いない。神の人に夜通し、しゃにむにしがみついて祝福を受けるまで離さなかった。そしてついに「神と戦って勝ち」イスラエルと言う名を得た。神はこう言う激しい男、しゃにむに神を愛する熱血漢を愛されるのだ。私は今回、自分のことを考えてみた。私の様に欠点だらけの人間ですら哀れんで愛して下さる神なのだから、その神が、少々欠点があっても神を求めて止まない、神を人一倍愛する熱血漢のトッドを愛して用いられない訳がないと思った次第である。私にとってトッドの最大の良さとは、彼が神の御声を聞きたくて常に神に飢え乾いて求めている人であることだ。

第三に、リバイバルとか癒し、聖霊のムーブメントはあくまでも神がなさる業であって、今回においてもトッドを中心にして聖霊のアウトポアリングを起しておられるのは誰でもない、神ご自身であられるのだ。それなら、神が起用している人を下手に批判することは、神を批判することになりかねないことに充分気をつけていただきたいのである。

最後に触れたいのは六月二三日に行われた使徒的アラインメント(一致協力することに同意する)の式についてである。この式はピーター・ワグナーが司会して、多くの使徒と言われる人たちが集まった。その中から特にチェ・アン、ビル・ジョンソン、ジョン・アーノットの三人が選ばれ、トッドがこの三人に使徒的にアラインされた。つまり三人はトッドの後見人・監督官になったのである。そして、彼らがタッドをレイクランド・アウトポアリングを導く伝道者として任命した。
私はこの三人が若いトッドの監督として選ばれたのであるから、今こそその義務と責任を誠意と愛をもってとことん果たしてもらいたいのである。その他に、ボブ・ジョーンズ、リック・ジョイナーがついているので、彼らが父親のような愛をもってトッドを指導することに期待したい。神はトッドにそれが必要であることを初めから見越してこのような神の長老たち(エルダー)を用意しておられるのだから、総て神の御手の中にあるのだ。安心して彼らに任せたい。愛と祈りをもって彼の夫婦関係の回復と個人的成熟、そして、よりすばらしいミニストリーへの復帰を、私も心から願って止まない。(終わり)

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02 09月

終末の大リバイバル時代の幕開け   坂 達也  9月2日


終末の大リバイバル時代の幕開け

【この記事はハーザー誌10月号のために書いた原稿です。】
         
              坂   達  也
 
四ヶ月余り続いたタッド・ベントレーによるレイクランドのミニストリーが八月六日を以って事実上終了した。と言ってもこれでレイクランドのアウトポアリング・ミニストリー、あるいはベントレーの癒しのリバイバルが終わった訳ではない。むしろ、新しい展開へと発展的に移行(トランジッション)したのだ。ベントレーはレイクランドのミニストリーを最初に彼を招いた発祥の教会イグナイテッド・チャーチ(Steven Strader牧師)に返し、今後はこの教会によってミニストリーが継続される。一方、彼自身は「主の栄光の雲に導かれ、契約の箱と共に」世界に出て行き、アウトポアリングを終末の大リバイバルへと移行・推進するための火付け役(catalyst)となる。八月六日のイグナイテッド・チャーチの集会でその正式な引継ぎと新たなる出発が確認された。
 
振り返れば四ヶ月はあっという間に過ぎた。この間、お通夜中にお棺から起き上がった人も含めて三五人の死人がよみがえり、不要になった車椅子が数日間で五十台ステージに並んだ。少なくとも癒しと言う点では使徒行伝を凌駕するのは今や時間の問題である。事実、三五人の死人が生き返ったのは、多くの場合トッドが個人的に祈ったからではなく、聖霊の油注ぎが分与され、主の栄光の臨在がその場所の霊的空気を圧倒的に変えられたから起ったのだ。トラックで集会場の前を通っただけで癒されたとも聞く。その意味では使徒行伝5:15にあるペテロの通る影で癒されたことに優るとも劣らない。

しかしそれ以上に私が評価したいのは、ベントレーの過激的とも言うべき信仰が人々を聖霊に目覚めさせ、噴出(アウトポアリング)させ始めたことだ。今や人々は貪欲に「主に飢え渇き」、主の臨在と栄光を熱烈に求め始めた。「しみもしわもない花嫁」にするために主がクリスチャンの「霊的成熟」のプロセスに火を付けられたと言うべきであろうか。ついに教会に大覚醒が起る前触れである。
特筆すべきことは、レイクランドのミニストリーは夜の集会だけではない。日中に連日ハーベスター(収穫のための働き人)を養成するクラスが持たれ、ここから既に一万二千人が誕生したと言う。油注ぎは伝染し、人から人へと分与されて行く。これが今回のアウトポアリングの最大の特徴であろう。
加えて、メディアにもリバイバルが起っている。テレビとかコンピューターの画面から聖霊の分与が十分受けられることが分かって、メディヤによる伝達技術は、単にフロリダからの実況放送だけではなく、ビデオとかDVDの再生技術を通して人々は世界のどこにいても、好きな時間にいつでも、しかも過去のどの集会にでも、ボタン一つで自由自在に出入り出来るのだから驚嘆に値する。これによって今や同じ放送を世界中で何百万、何千万の人が見たり聴いたり出来る時代に入ったのだ。時間と空間を越えた「偏在」の神は、まさに聖霊による前代未聞の「世界伝道」を開始されたと言って過言ではない。

ベントレーこの四ヶ月で自分の人生も、ミニストリーも、そして世界も変わったと述懐する。それは大袈裟ではない。主のご計画はあまりにも大きく、自分一人でやれることではないと告白した。正直なところ短時間でこれだけのことが起ったのであるから、傍からの喧々轟々たる批判やマネージメントの混乱を招いても全く不思議はない。彼は「代価は支払わねばならない。」と言った。彼は、その代価とは多くの人の祈りと協力であると指摘したが、それ以上に彼自身が相当な代価を払って来ているのだ。予想も出来なかったこの激動の四ヶ月、その大きなプレッシャーの下で耐えて来た彼は、今再び夫婦関係が崩壊し別居生活に入ったと報道された。その後八月一五日に、ベントレーはスタッフの一人の女性と「感情的なレベルで不健康な関係に入っていた」(肉体関係があったとは書かれていない)ことが分かり、しばらく一切のミニストリーから退き、個人的なカンセリングを受けることに同意したと発表された。これは彼の所属するフレッシュ・ファイヤー・ミニストリーからの緊急な祈りの要請として発表されたものである。〈これについての判断はリック・ジョイナーからのメッセージを参照願いたい。〉
ベントレーは今サタンからの攻撃を一身に受けている。これからその激しさが十倍になることを覚悟していると言う。それにつけても自分の領域を脅かす者に対するサタンの攻撃は激しい。アメリカで最も信頼できる預言者の一人ボブ・ジョーンズが三三年前に、堕胎とホモセクシャルを容認するアメリカ社会の傾向に対して厳しい警告を発した時、サタンが現われ、彼がこれ以上警告を続けるなら彼を殺すと脅した。事実、彼は「殺され」臨死の体験をして天国に行った。主は敢えてサタンの攻撃を許されるのだ。何故なら、その人が試練に屈しない時にヨブの祝福を与えることが出来るからである。
 
モーニングスターでの集会
 
こうしてレイクランドを離れ、グローバルなミニストリーの途についたベントレーの最初の訪問地は、計らずもリック・ジョイナーのモーニングスター・ミニストリーの本拠地、フォートミルであった。私はここに神のなさる業の深い神秘性を感じてならない。この場所はその昔80年代に一世を風靡したジム&タミー・ベーカーのPTLミニストリー(世界的クリスチャンTVミニストリー)が、2400エーカーの広大な土地を開発して一大クリスチャン観光地を作り上げたヘリテージUSAのあった処である。PTLは、ピーク時にディズニーランドに次ぐ年間訪問客数を誇った、教会史上に残る画期的な事業であった。しかしこの事業は89年にあえなく崩壊し、その後民間企業による各種の再開発が試みられたが総て失敗に終わり、98年以降は全くの廃墟となっていた。しかし神はご計画を持っておられたのだ。この廃墟へ、直ぐ近くに本拠地を持つモーニングスターを導いた。彼らは2004年9月に、廃屋となっていたホテル等の施設と54エーカーを購入し、500室のホテルとカンファレンス施設を改装してミニストリーを開始した。そして引き続き残りの部分の開発途上にある。私は、神が初めからヘリテージをモーニングスターのために用意されていたと思えてならない。このフォートミルと言う町は南北カロライナ州の州境にあり、近くにシャーロット市がある。この地区にリバイバ
25 08月

ジュディス・グルーバー師夫人―その後の報告とお願い  8月25日


ジュディス・グルーバー師夫人―その後の報告とお願い



ジュディス夫人はその後自宅静養中ですが、彼女が病院で与えられていたインシュリンと心臓のための医薬がどちらも身体に合わず副作用的症状が出ておりました。そこで夫人は、今後一切薬物を取らないことを決意して実行に入っております。

今回病院での緊急の処置として薬物を取り始めましたが、その前の三年間は一切の薬物医療を拒否して主への信仰のみでやって来ましたので、彼女はそれにもどりたいと願い、旅行中のグルーバー師と電話で打ち合わせした上で、夫婦が完全に一致して再び主への信仰のみで生きることを決意しました。医師から心臓のクワドルプル(四重)バイパス手術をすることを提案されておりますが、それもしないことに決意しております。

 二、三日前大阪から帰って来て今ポートランド地区でミニストリー中のグルーバー師と電話で確認しました。グルーバー師は二日後にポートランドを発って自宅に向かいますが、師からは皆様にくれぐれもお礼を申し上げると共に、一層の祈りのサポートをいただきたい旨のお願いがありました。どうぞ宜しくお願い致します。 坂 達也


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